私は平成29年度に1級電気工事施工管理技士の実地試験を受験しました。
お陰様で合格することができました。
平成30年度の1級電気工事施工管理技士実地試験の合格率73.7%、難易度は例年通りといったところでしょうか。
今回はこの実地試験について掘り下げてみたいと思います。
Contents
1級電気工事施工管理技士 実地試験の重要ポイントは?
問題1 施工経験記述について
1級電気工事施工管理技士の実地試験の場合は、この施工経験記述が非常に重要となっているようです。
施工経験記述の配点が外の問題と比較して高いとされ、この施工経験記述の内容が虚偽であったり本来の電気工事と比較してかけ離れた数値や単位が使われていた場合には即不合格となる可能性が高いです。
出来れば自分の実際に工事をした電気工事をベースに施工経験記述を作っていった方が覚えやすいですしイメージもしやすいと思います。
施工経験記述は添削サービスをオススメします。
私もですが自分だけで施工経験記述を作成しただけでは、どうしても不十分な答案になってしまい良い点にならないことが多いです。
そこで、GET研究所のスーパーテキストシリーズの読者有料サービスで施工経験記述の添削サービスを1通あたり3,500円で行っています。
また、地域開発研究所の1級電気工事施工管理技士の実地講座では早期申込特典として施工経験記述の添削サービスを行っていたり、通信講座のSATの1級電気工事施工管理技士実地講座では標準で施工経験記述の添削サービスを行っています。
いずれにせよ、合格を目指すのであればこういったサービスを利用して施工経験記述の完成度を上げておくことをオススメします。
施工経験記述の書き方については別の記事を作成しましたのでこちらを参照して下さい。
どうしてもダメなら作文代行サービスを使う
自分の施工経験記述に自信がない人や満足できる施工経験記述が完成出来ないという人には
独学サポート事務局というところが施工経験記述を作ってくれる
作文代行サービスというものを行っています。
このサービスは自分の施工経験記述をベースに作文を代行してくれるのはもちろんですが
ゼロベースから施工経験記述の作文作成を代行してくれるそうです。
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問題2 施工管理(品質・安全)について
問題2では施工管理の中から品質管理、安全管理の記述問題が出題されます。
2019年の1級電気工事施工管理技士実地試験では労働災害防止対策か感電災害防止対策の問題が出題される可能性が高いようです。
労働災害防止対策では
- 墜落災害防止対策
- 飛来・落下災害防止対策
- 重機作業の安全対策
- 足場の労働災害防止対策
- 掘削作業の安全対策
といったことが上げられ、例えば飛来・落下災害防止対策では
- 上下作業のないように工事の工程を計画した
- 飛来・落下を防止するために防網を設置させた
といったように考えられます。
感電災害防止対策では
- 停電作業の労働災害防止対策
- 活線作業の労働災害防止対策
- 活線近接作業の労働災害防止対策
- 交流アーク溶接作業の安全対策
- 電動機械器具作業の感電災害防止対策
といったことが上げられ、例えば停電作業の労働災害防止対策では
- 開閉器に通電禁止に関する所要事項を表示、監視人を置き触れさせないようにさせる
- 開路した電路が残留電荷の危険がある時、安全確実に電荷を放電させる
といったことが考えられます。
こういったように問題で提示された条件での安全対策、労働災害防止対策をそれぞれ2つ上げられるようにしておくことが重要です。
私はGET研究所のスーパーテキストを使用して勉強しましたが、2回の予想精選問題ではほぼ予想通りに出題されたので出来ればこの予想精選問題をやっておくと良いかもしれません。
問題3 ネットワークについて
ネットワークの問題については施工経験記述に次いで配点が高いとされているので確実に攻略しておく必要があります。
難しそうに感じますが、1級電気工事施工管理技士の実地試験ではネットワーク問題は2パターンしか出題されておらず、この2パターンが交互に出題される形になっています。
このため、この2パターンのネットワークが作成出来て回答できるようになっていれば問題なく得点できるようになると思います。
2019年度の1級電気工事施工管理技士実地試験では
(1)所要工期は、何日か。
(2)作業Gの所要日数が3日増えたとき、作業Mの最早開始時刻は、何日遅れるか。
条件
- 作業A、B、Cは、同時に着手でき、最初の仕事である。
- 作業D、Eは、Aが完了後着手できる。
- 作業F、Gは、B、Dが完了後着手できる。
- 作業Hは、Cが完了後着手できる。
- 作業Iは、E、Fが完了後着手できる。
- 作業Jは、Fが完了後着手できる。
- 作業Kは、F、G、Hが完了後着手できる。
- 作業Lは、Jが完了後着手できる。
- 作業Mは、Kが完了後着手できる。
- 作業Nは、I、L、Mが完了後着手できる。
- 作業Nが完了した時点で、工事は終了する。
- 各作業の所要日数は、次の通りとする。
A=4日、B=6日、C=5日、D=5日、E=5日、F=6日、G=5日
H=7日、I=8日、J=5日、K=6日、L=4日、M=5日、N=4日
この問題が出題される可能性が高いと思います。
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問題4 電気工事用語記述について
この分野についてはすべての用語の技術的な内容を覚えることは非常に難しいです。
試験では12個の用語から4つを選んで回答する形になります。
このため、GET研究所のスーパーテキストや地域開発研究所の問題解説集ではある程度出題される可能性がある用語を絞って提示されています。
特にスーパーテキストでは精選模試1、2として試験の形式で用語が12個ずつ提示されていますので、これを中心に覚えると効率が良いです。
この精選模試はかなり的中率が高いと思いますので、やっておく価値があります。
この用語を中心に覚えて、12個の用語の中から4つ引っかかるようにするイメージで勉強すると良いと思います。
また、前年度出題された用語については基本的には出題されないと思いますので、スルーしてしまうのも一つの考え方です。
問題5 電気法規について
電気法規は建設業法・電気事業法から出題されます。
この中から出題される条文を全て勉強するのは膨大ですし非効率的です。
基本的には過去問を中心に繰り返し出題されている問題を抑えておき、新傾向問題のように新しい問題は捨ててしまう形で良いです。
GET研究所のスーパーテキストの精選模試で出題されている法規の問題と過去問10年分をやっておけば十分だと思います。
仮に法規の数問を落としたとしても施工経験記述とネットワーク問題がしっかり出来ていれば、ほぼ合格点に達すると思いますので心配しなくて良いです。
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2.おすすめ参考書
GET研究所 分野別問題解説集 1級電気工事施工管理実地試験 (スーパーテキストシリーズ)
学科と同じ出版社の本ですがこの本を中心に学習を進めていきました。地域開発研究所のテキストと比較すると予想精選問題や出題傾向予想など記述されており合格に向けた学習がしやすいことがこの本がオススメ出来るポイントだと思います。
ただ、誤植が非常に多くミスがあることに気をつける必要があります。
私の場合はホームページを確認して誤植の正誤表を印刷して使用しました。とは言え、2回の予想精選問題では試験問題の傾向をピタリと当てており誤植の多さを差し引きしてもこの本を中心に進めていけば合格に近づくと思います。
令和2年度版も予約受付中なのであわせてご紹介します。
地域開発研究所 1級電気工事施工管理技術検定実地試験問題解説集
この本が電気工事施工管理技士の教育機関ではほとんどがテキストとして採用されています。施工経験記述の書き方のポイントや膨らませるアイディアなどが収録されており自分で書く内容に困ってる人にはありがたい内容だと思います。
また、安全対策や工程管理、技術的用語などが簡潔に記述されておりヤマを張る傾向のあるスーパーテキストと比べると全てを収録するといった感じです。
私の場合、安全対策、技術用語を覚えるのにスーパーテキストでは厳しかったのでこの本で覚えるポイントをまとめて自分なりの解釈という見地で覚えるようにしました。
SATの電気工事施工管理技士講座もおすすめ!
1級電気工事施工管理技士を最短で取得したい方には、SATの「1級電気工事施工管理技士講座」もおすすめです
その理由は以下の4点です。
- テキストはカラーで合格に効率的なページ数で分かりやすく学習出来ること
- 講義DVD(動画)を見て勉強のポイントを自宅で理解しやすく学習できること
- Eラーニングシステムで学習の進捗度を確認しながら学習を進められること
- 実地試験のキモである施工経験記述の添削サービスをおこなってくれること
- 原田メソッドでモチベーションをコントロールしながら学習を進めていくことができること
3.まとめ
この資格は出願→合格発表まで何だかんだで1年かかるという非常に面倒な資格です。
特に実地に関しては受験日が10月で発表が2月といくらなんでも時間がかかり過ぎ?と思ってしまうのは私だけではないでしょう。とにもかくにも何とか取得出来たことは嬉しいです。
1級電気工事施工管理技士は昇給やキャリアアップといったことが多い評価の高い資格です。
この記事を読んだ方が1級電気工事施工管理技士の実地試験の参考になれば嬉しいです。