皆さんはワープロソフトは何をお使いでしょうか、一番多いのはWordでしょうか?現在は圧倒的なシェアを誇るWordですがどちらかというとパソコンにバンドルされた状態で使っている方が多いのではないでしょうか?私のように自作機で使おうと思うとOffice365の月額料金を支払って使うか、永続ライセンスのOffice2019を購入する形になります。ただ、課題はWord単品での購入は現在出来なくて、他のソフトとセットで購入しなければなりません。
私は学生時代から一太郎というソフトに親しんできました。仕事ではWordを使っていますが、バージョンアップを重ねていくうちに大きく変更されるユーザーインターフェースがなかなかしっくりこないです。
私が使っていたのは一太郎2010ですがWindows10には非対応で、Windows10対応版が欲しいなと思うようになりました。また、ATOKの賢い日本語変換機能も魅力に感じました。今回はそんな久しぶりの一太郎2019をレビューしたいと思います。
Contents
一太郎とは?
一太郎はWindowsが発表される前、MS-DOSの時代に発表されたワープロソフトです。MicrosoftWordが発表される前は官公庁を中心に圧倒的なシェアを占めておりワープロソフトといえば一太郎という時代が長く続いた歴史のあるソフトです。また、日本語変換ソフトATOKの変換能力には定評があり一太郎は使っていなくてもATOKを使っているパソコンやスマホなど多いのではないでしょうか?
開封してみました
- 一太郎2019インストールディスク
- 2019プレミアム追加インストールディスク
- 一太郎2019マニュアル
- 一太郎2019プレミアムマニュアル
- J-Information
毎回ながら簡素な構成だと言えます、詳しい説明書が欲しければ別途書籍を購入しなさいということでしょう。特に、花子(ドローソフト)やSHURIKEN(メールソフト)などの付属ソフトに関してはほとんど説明書はありません。
一太郎の操作系オーダーメイド
一太郎も今までのユーザーインターフェース(UI)に慣れている人もいればWordのユーザーインターフェースに慣れている人もいたりと様々なニーズがあることを反映してか一太郎オーダーメイドという機能が用意されました。これらのオーダーメイド画面は以下の通りです。
「一太郎使いこなし」です、必要な機能が全て揃えられたスタンダードな画面です。
「一太郎シンプル」です、必要最低限の機能でパフォーマンス重視な画面です。
「Word互換」です、Wordに慣れたユーザーに向けた画面です。
個人的には「一太郎つかいこなし」の画面が気に入りました、ワープロとして必要な機能が最適なボタンやアイコンとして配置されており、横書きや一太郎が得意とされる縦書きについても打ちやすさを実感できるデザインだと思います。
充実した文書校正機能
今回の一太郎2019では充実した文書校正機能に力が入っているそうです。この記事は一太郎2019で書いているのですが、この校正機能を使ってみたいと思います。
「ツール」→「文書校正」→「文書校正の実行」をクリックします。
間違っていると判定された項目が色分けして判定されます。
ここまでの文章で間違っていると指摘された個数が135個です、その内訳を見ると間違っているとは考えられないものも指摘されていましたが大部分が私の文章に問題があるものでした。自分の文章力に問題があると自覚しなければならないなぁと実感しました。
更に変換精度が上がったATOK
一太郎の看板機能と言えるのが日本語変換システムATOKです。今回の一太郎2019付属のATOKでは「枚方」を「まいかた」と入力しても変換してくれるらしいです。一太郎2010はWindows10の対応に問題があったので、しばらくGoogle日本語入力を使ってきましたが今回またATOKに変わって変換性能を実感して先行者の経験値の積み重ねというものを感じました。
異体字についても簡単に対応可能
以前の記事で書きましたが、異体字の「葛」についてもATOKはしっかり対応しています。「ATOKメニュー」→「文字パレット」で異体字検索機能があります。これを使用すれば異体字の表示が可能になり、IVSに対応したフォント(書体)であれば出力可能になります。
これらの異体字に対応しているということは固有名詞や固有地名など別の文字の使用が許されないケースなどで有効な機能だと思います。
一太郎2019のいいところ
- 自動バックアップ機能で10回前までバックアップを残すことが出来ること
- 文書校正機能により自分の文章を一括して校正することが出来ること
- アドイン詠太により作成した文書を読ませることが出来ること
- 様々なユーザーインターフェースを選ぶことが出来ること
- 精度が更に上がったATOKの日本語変換機能
一太郎2019のいまいちなところ
- ユーザー数が少ないので文書の配布にあたってPDFやWord形式で保存する必要があること
- マニュアルが不備と言え、付属ソフトに関してはほとんど記載がないこと
- 文書形式が独自であり一太郎を持っていないユーザーが変換などで困ることがあること
- Office製品と比較してVBAのようにマクロ機能が弱いこと
- 表計算機能は最低限のものがついているが結局Excelで作ったものを貼る方がいいこと
まとめ
一太郎2010以来の新しい一太郎ですが、この記事を書くにあたって安定した日本語入力を実感しています。最近は作家さんや同人作家さんが一太郎を使っているという話を結構聞きますが、いっそブログ向けのモードを作ってもらってもいいんじゃないか?と感じました。
Wordと比較してシェアの低下を聞く一太郎ですが、久しぶりに使ってみて地道に進化していることが分かりちょっと嬉しく感じワープロソフトにも進化の余地がまだあることを実感しました。他に花子やSHURIKENなどの付属ソフトもあるので使ってみて気になることがあればまた記事にしてみたいと思います。万人向けではないソフトですが今使っているワープロソフトに不満がある方は一度検討してみてはいかがでしょうか?